⑦マインドなんて鍛えられない。だから私は「理詰め」でトレードする

FX 最低限 知っておくべき基礎知識

「メンタルを鍛えましょう」

FXの世界では、よくこう言われます。負けても動じない強い心を持て、と。でも私は、正直なところこう思っています。

マインドなんて、そう簡単に鍛えられるものじゃない。仮に鍛える事ができたとしても、勝ちに直結しない。

今日は、トレードとメンタルの話を、私自身の考えとして書いてみます。手法の解説ではありません。「私はこう考えている」という一人のコラムとして読んでいただければと思います。

「強い心を持て」と言われても、無理なものは無理

ポジションを持っているとき、含み損が膨らんでいくと、心臓がギュッとなる。利益が乗ってくると、今度は「早く確定したい」とソワソワする。これ、誰にでもある反応だと思います。

そこで「メンタルを鍛えろ」と言われるわけですが、私はこの言葉がずっと?ハテナマーク?でした。だって、鍛えようと思って鍛えられるなら、誰も苦労していません。怖いものは怖いし、欲が出るときは出る。気合いでどうにかなるなら、世の中の負けトレーダーはとっくにいなくなっているはずです。

人間の感情を根性で抑え込むのは、無理がある。私はそう考えています。

そもそもトレードは左脳で考えます。使います。左脳は、未来の不安と、過去の後悔を探し出してグルグル考えさせる性質があるのです。この性質の中でトレードの思考をするのだから思いつきトレードの後悔や未来が解らない不安から逃れることはできないのです。(因みに右脳は今この瞬間の体感などを味わう性質です。)

じゃあどうするか。私は「理詰め」で納得する。名付けて「理詰めFX」(笑)

心が弱いなら、心に頼らなければいい。私がたどり着いたのは、そういう考え方でした。

メンタルでどうにかするんじゃなくて、エントリーする前に、自分が納得できる根拠をできるだけ積み上げておく。マイルール命。そうすれば、ポジションを持ったあとの不安なんて持つ必要が無い。(と言いつつ不安はあるよ、それがニンゲンの左脳)

具体的に、私がどんなふうに根拠を積み上げているか。ここからは完全に「私のやり方」なので、こうしなさいという話ではありません。へぇ、こいつはこんなこと考えてるんだ、くらいの感じで読んでください。

私が「ここなら納得できる」と思うまでの積み上げ方

たとえば、私はこんなふうに根拠を重ねていきます。

まず、高値と安値を見てトレンドを確認する。
高値も安値も切り上がっているなら、ざっくり上目線。シンプルだけど、ここがブレてると話にならないので、最初に見ます。(ダウ理論の定義で)

次に、1時間足の移動平均線を見る。
「ここから上にトレンドが出そうだな」という形になっていれば、さっきの高値安値の見立てと方向が揃う。根拠がひとつ増えました。(グランビルの法則ね)

グランビルの法則で見ても、いい位置か。
移動平均線との位置関係で、「ここは伸びやすいと言われる場面だな」と思えるか。私はこれも参考にします。(MAをズドン!と抜けてMAに戻ってきたところ)

そしてエリオット波動。
波のカウントをして、「これは一番伸びると言われる第3波っぽいぞ」と思えたら、けっこうテンションが上がります。一番伸びやすい波なら、リスクとリワードの比率も自分に有利になりやすいはず、と考えるからです。(だいたいチャンスとは、3波始まりとMA抜けて押し戻したところが同時です)

最後に、サポート・レジスタンスの転換。
それまで抵抗だったラインが、今度は支えに変わっている。いわゆるサポレジ転換が見えると、「背中が固いな、簡単には逆行しなさそうだ」と感じます。その上、高安値が揃って、エントリーラインがキレイに引けたら注文が集中しそうでいいな、とか三尊逆三尊が見えてネックラインがキレイなら注文集中しそうでいいな、とか。

……と、ここまで根拠が揃ってくると、私の中でこういう結論になります。

「ここでエントリーして、もし損切りになっても、それは仕方ない」

この「仕方ない」と思える状態。私にとっては、これがすごく大事なんです。

「納得して負ける」と、心が消耗しない

なぜ根拠を積み上げるのか。利益のためでもありますが、私の場合はそれ以上に「心を守るため」です。

根拠もなく、なんとなく入ったポジション。これが含み損になると、もう生きた心地がしません。「なんで入っちゃったんだろう」と後悔しながら、画面に張り付いてハラハラする。最悪なのは、その不安に耐えきれず、損切りすべきでないところで投げてしまったり、逆に損切りできずに塩漬けにしてしまったりすること。伸びるのに薄利で逃げて後悔とか、感情に振り回された結果です。

でも、自分なりに納得できる根拠を積み上げてから入ったポジションは違います。仮に逆行して損切りになっても、「やるだけのことはやった。こんな時もあるよね。相場だもん。」と思える。だから、必要以上に心が削られないんです。

負けても消耗しなければ、次に進める。私が理詰めにこだわるのは、結局これが理由です。メンタルを鍛えるんじゃなくて、メンタルが消耗しなくて済む状況を、エントリー前に自分で作っておく。心が弱い私なりの、生き残り方です。

ポジションを保有できる時間も、その人の性格に左右されるんです。デイトレードを選択した人なら、スイングのように長くは持ちたくない、と思っている可能性があります。

ポジションを持ちながら、ハラハラドキドキしていませんか?

最後に、ひとつ問いかけて終わりにします。

あなたは今、ポジションを持ちながら、ハラハラドキドキしていませんか?

もしそうだとしたら、それはメンタルが弱いからではないかもしれません。エントリーする前の「納得」「理詰め」が足りていないだけかもしれない、と私は思うんです。つまりルールが曖昧。

心を鍛えようとする前に、入る前の根拠を、もう一度だけ見直してみる。それだけで、ポジション保有中の景色が、案外変わってくるかもしれませんよ。

トレードとは勝ったり負けたりしながら増やしていくゲーム。調子いい時で7割勝てればいい方です。まさか、「1回たりとも負けは許さん!」なんてこと考えていませんか?

……なんて偉そうに書きましたが、私も今でもドキドキすることはあります。完璧にはなれません。それでも「納得して入る」を続けるだけで、ずいぶん楽になったのは確かです。よかったら、参考にしてみてください。


※本記事は情報提供および筆者の個人的な考えを述べたものであり、特定の投資判断や取引手法を推奨するものではありません。また、特定の勝率や利益を保証するものではありません。FX取引には元本を失うリスクがあります。取引は必ずご自身の判断と責任において行ってください。

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