エリオット波動の基本
エリオット波動は、相場の値動きが一定のパターンで繰り返されるという理論です。
基本的な構造はこうなっています。
トレンド方向に5波、その後の修正に3波、合計8波のサイクルで相場が動くと考えます。上昇トレンドなら、1波・2波・3波・4波・5波と上昇し、a波・b波・c波と下落して1サイクルが完成します。
5波の中で1・3・5波がトレンド方向への推進波、2・4波が押し目(戻し)の調整波です。
チャートはフラクタル構造になっている
エリオット波動を理解するうえで重要な概念がフラクタルです。
フラクタルとは「どのスケールで見ても同じ構造が繰り返される」という性質のことです。相場に当てはめると、大きな時間軸の1つの波の中に、小さな時間軸の波が内包されています。

例えば1時間足で見た1波・2波の動きの中に、15分足や5分足で見た1波から5波の動きが見えることがあります。1時間足で「押し目形成中」と判断している場面を15分足で見ると、そこにも小さなエリオット波動が刻まれているわけです。
これを意識することで、上位足と下位足の連動を読みやすくなります。エントリータイミングを下位足で計る際の根拠にもなります。
エリオット波動ですべてを説明しようとしない
エリオット波動は便利な理論ですが、大きな落とし穴があります。
波のカウントが人によって変わることです。同じチャートを見ても「今は3波の途中」「いや、まだ1波が終わっていない」と解釈が分かれます。後から見れば綺麗なエリオット波動に見えても、リアルタイムでは判断が難しいのが現実です。
すべての値動きをエリオット波動で説明しようとすると、むしろ判断が複雑になります。波のカウントにこだわりすぎる必要はありません。
エリオット波動は「相場の大まかなリズム感をつかむためのもの」として使うのが現実的です。
覚えることは1つだけ:3波を狙う
エリオット波動について、デイトレードで覚えておくべきことは1つだけです。
3波を狙う。
これだけです。
3波はエリオット波動の中で最も値幅が出やすい波です。1波でトレンドの転換が始まり、2波で押し目を作った後に勢いよく伸びるのが3波です。参加者が増え、トレンドの方向に確信を持った買い手・売り手が一斉に動く場面です。
前の記事で解説したダウ理論の「トレンド崩れ後の初押し・初戻し」や、MAのグランビル2買い・6売りと組み合わせると、この3波のエントリーポイントと自然に重なってきます。
複数の根拠が重なるところ、それが3波のエントリーです。
コツは、a波b波c波らしき値動きを探す。それを「明らかに」越えて状況を激変させた波=1波、と意識していれば3波を待ち構えられます。☟は調整波を先にしたイメージ図です。

まとめ
エリオット波動の知識として押さえておくことは3点です。
1波から5波の推進波と調整波という基本構造があること、チャートはフラクタルで上位足の波の中に下位足の波が見えること、そしてすべての動きを波でカウントしようとしないこと。
実際のトレードで使うのは「3波を狙う」という意識だけで十分です。ダウ理論とMAの方向が揃った場面での押し目・戻しが、エリオット波動の3波と重なることが多いです。理論を深追いするより、この重なりを実際のチャートで体感することの方がずっと大切です。基本の重なるところです。
次の記事:ダウ理論・20MA・エリオット波動、3つの根拠が重なるエントリーポイントの見つけ方


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